有機栽培のための土壌分析/意味と意義
土壌分析について
意味と意義
土壌分析は、土壌の物理性・生物性・化学性の中から、化学性に的を絞って、作物の品質や収量が上がらないといった原因を突き止めるための1つの手段であり、その意味は、どこに課題があるかを絞り込んでいくことにあります。
作物の様子がおかしい、収量・品質が上がらない、といった課題に直面したとき、その原因が何かについて、突き止めなければなりません。
原因は土壌中の養分の過不足の問題なのか、土壌病原菌が原因なのか、それとも物理性の悪化が問題なのか、見ているだけではわかりません。
そこで、さまざま想定される原因を、一つ一つつぶしていき、原因を絞り込んでいきます。
その絞り込みの一つが土壌分析なのです。
土壌分析をやれば何でもわかるというわけにはいきません。
しかし、やらなければ問題の解決の糸口も見出せませんし、化学性に問題がなければ、物理性や生物性など、他に問題があると絞りこむこともできます。
土壌分析で知り得ること、そしてその限界をきちんと見極めることが大切なのです。
また、土壌分析とは、作物の生育のよしあしを土の肥料分と照らし合わせた統計学といえます。
目視による判断と、そのときに土にどのくらいの肥料分があったのかということを統計的に出したのが土壌分析で、そのデータに対応して、適正範囲で肥料を施用するように勧めた数値が施肥設計ということになります。
作付け前と作付け後の変化を追うことにより、科学的データが蓄積され、微調整を繰り返すことで、自らの施肥体系を確立することができます。
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