有機栽培/三つ目のキーワードは「太陽熱養生処理」
太陽熱養生処理を用いた土壌団粒形成、土壌病害菌抑制、水溶性炭水化物の供給
有機栽培技術「BLOF理論」の三つ目のキーワードは、「太陽熱養生処理」です。
C/N比を調整した原料をある環境下で発酵させると、中熟堆肥が完成します。
この中熟対比を土壌に施すと、短時間で土壌団粒が形成されます。
また、中熟堆肥が土壌中で分解する過程において、植物に利用しやすい水溶性炭水化物が生成されます。
この水溶性炭水化物は、土壌中のミネラルを根酸にかわって溶かし、吸収しやすい水溶性ミネラルに変換します。
好天の場合は、アミノ酸吸収によって生じた余剰炭水化物と、根から吸収された水溶性炭水化物により、さらに高品質、高収量、無農薬が達成しやすくなります。
また悪天候の場合でも、余剰炭水化物や水溶性炭水化物が多いため、光合成や生命活動に必要な必須ミネラルを吸収することができ、品質低下、収量減や病害虫害を最低限に抑えることが可能になります。
この中熟堆肥を利用して、太陽熱養生処理を行うことが重要となります。
太陽熱養生処理の目的
- 土壌団粒の促進により根張りを改善し、光合成能力をあげる。
- 土壌病害虫と拮抗する有用性微生物を増殖させ、病気の発生を防ぐ。
- 水溶性炭水化物を供給することにより、生育を向上させる。
太陽熱養生処理の方法
太陽熱養生処理の効果
太陽熱養生処理を行うことにより、土壌団粒の形成が促進され、土壌中の根張りが向上します。
光合成が盛んに行われることにより、作物の繊維が強化され、病害虫抵抗性が向上します。
また、前作で生き残った病害虫やこれから発生する可能性がある病害虫のもとを断つことができます。
これらの効果により、病気が発生しにくい高品質・高収量の作物を栽培することが実現できます。
さらに、雑草の種子を死滅させることもできるので、作業効率も上がります。
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